訪問歯科診療を利用できる条件

　訪問歯科診療とは、ご年齢や病などにより、歯科医院へ通院することが困難な患者さんに対して実施される在宅診療のことです。
　具体的には、患者さんのご自宅や福祉・病院施設（グループホーム・有料老人ホームなど）に歯科医師や歯科衛生士、歯科助手が訪問し、治療や口腔ケアを行います。

　もちろん、ただただ通院が面倒だ、忙しくて時間がとれない、通院するための交通手段がないなどの理由では、保険内の訪問歯科診療を受けることができません。歯科訪問診療を受けられる条件のポイントは次の2点です。

■通院が困難

　病気もしくは高齢による寝たきり状態、身体的・精神的な障がいがある、身体が不自由な状況にある、入院中の病院に歯科がないなど、実際に通院が難しい場合に限られます。歯科訪問診療のご対象になるかどうかは、歯科医師によって判断されますが、その際、医師による診断書や要介護認定が必要なケースもあります。

■訪問先が歯科医院から16km以内

　訪問歯科診療が受けられるのは、原則、歯科医院から半径16km以内の地域に限定されます。ただし、16km圏内に保険での訪問診療を扱う歯科医院が存在しない場合や自費負担での診療などはその限りではございません。

　「16km圏内と言われても、どのように探したら良いのかわからない。我が家の場合は、どうなのだろう？」とお困りの際は、訪問歯科マッチングのフォームよりお気軽にお問い合わせ下さい。

口腔ケアの必要性について

　ご高齢になると、噛む力の低下やお薬の影響で唾液量が減少します。すると、唾液によって歯や舌の表面、粘膜に付いた細菌や汚れを洗い流す力も低下してしまいます。また、歯茎が下がってしまうことから、虫歯や歯周病になりやすい傾向もございます。

　自分の歯を失っていくと、どうしても楽しく充実した食生活を送れなくなってしまいます。もちろん、現在は柔らかくて美味しい介護食品などもございますが、生き甲斐や喜び、人生の味わいまでも手放してしまった感覚になる方は多いでしょう。是非、基本的な咀嚼を支えている歯を大切にして、食を楽しんで頂きたいものです。

　そのため、口腔ケアが必要になってきます。

　口腔内を清潔に保ち、病気を予防すること、「おいしく食べる」力を保ち、全身の健康を守るためにも、是非、適格な口腔ケアをおススメします。

　ご自宅の近くに、口腔ケアに対応したスタッフがいる訪問歯科があるのかどうかを調べたい、どのように依頼すれば良いかわからないといったお悩みを抱えていらっしゃる方は、是非、お気軽にお問い合わせ下さい。